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【“攻める福祉”で世界へ】冷凍弁当で4カ国に挑む、貿易商社出身の社員にインタビュー

福祉事業所を中心とするビーエイトシーグループには、障がいのあるスタッフも製造に携わる惣菜工場「那珂川キッチン」があります。那珂川キッチンは国内で売上を伸ばしているだけでなく、2024年には輸出基準が世界トップクラスに厳しいアメリカ・カナダへの商品輸出を実現しました。

この海外事業を、ほぼ1人で立ち上げ、進めてきたのが経営戦略室の堤さんです。

大学院卒業後に貿易関連の会社を起業し、50歳まで第一線で経営。一度は自分の会社を売却した後、次のフィールドとして選んだビーエイトシーで取り組み始めたのは、福祉×食品×海外輸出という前例の少ない世界でした。今回は、これまでのキャリアや経営戦略室での仕事、経験を元にした仕事観まで話を聞きました。

貿易で「攻めの福祉」を広げる

──堤さんは、経営戦略室に所属されていらっしゃるとのことですが、今はどんな仕事を担当されていますか?

堤:主な役割は、ビーエイトシーグループで製造した商品を海外に輸出することです。海外向けの商品に関しては、マーケティングから企画・開発管理・輸出設計まで、一通り私が担当しています。2023年に実績ゼロからスタートして、今はアメリカ、カナダ、イギリス、ドイツの4カ国に展開しています。

ビーエイトシーは福祉の会社なので、那珂川キッチンや福岡丸福水産といったグループ内企業で働いてくれる障がいのある方のリクルーティングも並行して行っています。

1人しかいないので少し寂しくもあるんですけど、その分かなり自由にやらせてもらっているので、楽しく仕事をしています。

──お一人の部署なんですね。

堤:実はこの経営戦略室は、「海外輸出に取り組みたい」という社長の意向で、私の入社と同時につくられた部署なんです。入社した時から、「ここは任せた」という期待を感じながら働いています。

──社長が堤さんに海外展開を任せたいと思われたのはなぜでしょうか?

堤:電子部品や電子機器の製造・輸出入をする会社を20年以上、自分で経営していた経験を買われたんだと思います。台湾なども含めて海外展開をしていたんですが、もともと「50歳で引退しよう」と決めていて、50歳になったタイミングで会社を売却したんです。

それまで働き詰めだった分、2年間くらい遊んで過ごしていました(笑)でもその生活に飽きてしまって。目標も成長もないのが、物足りなくなったんでしょうね。「この先どうしようかな」と考え、まずは情報を集めようと動き始めました。

そんな中で目にしたビーエイトシーの資料に「攻めの福祉」というコピーが書かれていて。福祉のことは全くの素人でしたが、「一体なんだろう?」と興味がわいたのが転機になりましたね。

──最初から、貿易の経験で福祉の幅を広げたいと思われていたんですか?

堤:正直はじめは、「1回話だけ聞きに行こうかな」くらいの軽い気持ちでした(笑)

ただ私の経歴を見て、社長から「海外展開を考えていた。海外事業に取り組むための、現事業の見直し・改革・新規開拓を一緒にやりませんか」と。

既存の福祉業界の型にとどまらない、社長の視野の広さと熱意を感じました。私自身、20数年ずっと貿易で食べてきた自負もあったので、「ぜひやりましょう」とお受けして、今につながっています。

マーケティングから企画、海外販路開拓まで一気通貫で担当

──実績ゼロから、海外向けの商品企画はどのように進めたのでしょうか。

堤:最初にやったのは、徹底的なマーケティングです。

・そもそも、どんな商品が輸出されているのか
・現地で受け入れられている商品の特徴は何か

を調べるところからスタートしました。

調査結果をふまえて那珂川キッチンの既存商品の原材料、製造工程を一度すべて洗い直すことにしました。海外の規制は日本国内の規制とはまた別物のため、改めてひとつひとつ確認していきました。

那珂川キッチンの商品力を生かしながら、より「日本食」の魅力を伝えられる商品は何か。検討を重ねて、「“オン ザ ライスのお弁当”」というコンセプトにたどり着きました。

実際に輸出している商品のひとつ 鮭ほぐし海苔弁当                       

今は、冷凍弁当2種類とおにぎり3種類を、海外向けの主力商品として展開しています。

──商品企画の後は、どのような段取りで進むのでしょうか。

堤:
・マーケティング
・商品コンセプト設計
・仕様書・レシピの叩き台づくり
・那珂川キッチンへの製造依頼
・サンプルの製作・改良
・輸出商社とのやりとり
・海外での許認可・書類対応

という流れです。

大手だと1カ国あたり4〜5人のチームで動かすことが多いので、4カ国分だと「14〜15人で担当する規模」でしょうか。

今は私が1人で対応しているので、年間に出せる新商品は2〜3品が限界ですね。

──一気通貫で任されている点に、社長からの信頼を感じます。堤さんは社長への印象や社内の雰囲気をどう感じていますか?

堤:社長は「攻めの姿勢」を体現している人です。目の前と未来をどちらも見据えて、必要だと思う新しい取り組みをどんどん仕掛けています。また、海外事業に関して私にかなり裁量を持たせてくれているように、「任せると決めたことは、信頼して任せる」という肝が据わった人ですね。

社内の雰囲気は、最初に面接へ伺ったときに「いわゆる“会社”っぽくないな」と思ったことを覚えています。服装も会話も堅苦しくなく、定型化された面接の“型”のようなものがなかったんです。

現場の仕事は真剣そのものですが、会社としての空気はかなりフラットで、新しい提案もしやすい環境だと感じています。

「思考は現実化する」から、攻めの思考を持ち続ける

──貿易と福祉という、全く異なる分野を経験してきた堤さんが、働くうえで大事にしている考え方はありますか。

堤:大切にしているのは、「思考は現実化する」という言葉です常に考え続けることで、時が来た時に現実化することができる。まずは「こうしたい」「こうなったら面白い」を頭の中で描き続けることが重要だと思っています。

また「守りだけでは成長がない」という感覚を強く持っています。冷静な展望を持って実行する「攻め」は、まさに成長の種です。

社長がその姿勢を体現しているので、私もやりたいことを崩さず、ビーエイトシーとともに攻めの成長を重ねたいと思っています。

──経営戦略室に新しい方が入るとしたら、どんなことに挑戦してもらいたいですか?

堤:福祉・食品・海外といったかなり幅広い分野があるビーエイトシーで、全体を理解しながら動けるジェネラリストを目指すことでしょうか。異分野を横断して俯瞰・接続できる力が育てば、その後の応用は無限大だと思います。

私のところに配属になった際には、まずは1〜2カ月かけて、

・食品製造の流れ(那珂川キッチン現場)
・貿易・輸出の基本的な仕組み

などの全体像をつかんでもらいます。

那珂川キッチンでの作業風景

その後、例えば台湾など海外の食品エキスポに一緒に参加もしてもらいたいですね。現地で那珂川キッチンの冷凍弁当を紹介したり、良い商品があれば話を聞いてきたり。社内外の構造やニーズに繰り返し触れることで、視野がぐっと広がると思います。

──最後に、転職活動中の皆さんにメッセージをお願いします。

堤:経験値を積むには、どうしても時間が必要です。だからこそ、常に経験値とは別の自分の“発想”と向き合うことを大切にしてください。

ビーエイトシーには、きちんと考えられたアイデアなら、社長を筆頭に「それいいね」と後押ししてくれる社風があります。

私の今の仕事で言うと、

・海外の企業とやりとりをする
・自分で企画した商品が海外で受け入れられる
・福祉の現場とつながりながら、新しい仕事の場をつくる

といったことにチャレンジできるポジションです。

売上ももちろん重要ですが、それ以上に「自分が考えたことが形になり、世界に届く」という経験は、とても楽しいですよ。

海外に興味がある人、食べ物が好きな人、守りよりも攻めにワクワクできる人。

そういう方であれば、きっとこの仕事を楽しめると思います。一緒に、新しいチャレンジをしてくれる仲間が来てくれたら嬉しいですね。